エルメスの時計コレクションの中でも、特に根強い人気を誇ってきた「クリッパー」。
1981年に発表されて以来、エルメスの時計を代表するコレクションの一つとして多くの人々に愛されてきました。
船の舷窓(げんそう:船の側面にある小窓)をモチーフにした特徴的なデザインで、エルメスブランドへの比較的手頃な入口としても機能していました。
丸みを帯びたケース、ビス(鋲)を配したベゼル、そしてエルメスの「H」を連ねたブレスレットがその象徴です。
しかし、残念ながらクリッパーコレクションは2018年頃に全てのラインナップが生産終了となりました。
そのため、現在エルメスの正規店で新品を購入することはできません。
この廃盤という事実が、近年の「エルメス クリッパー 値上がり」という話題に繋がっています。
「昔持っていたクリッパー、もしかしたら高く売れるかも?」
「今からクリッパーを買うのはどうなんだろう?」
「そもそも、なぜ値上がりしているの?」
様々な疑問が浮かんでいるのではないでしょうか。
この記事では、「エルメス クリッパー 値上がり」の真相に迫ります。
現在の「買取相場」や、なぜ今なお「人気」があるのか、一部で囁かれる「ダサい」という評価の真偽、「ヴィンテージ」としての価値、「メンズ」モデルや「クロノグラフ」モデルの特徴、「本物 見分け方」、気になる「寿命」や似合う「年齢層」まで、詳しく解説していきます。
クリッパーの購入や売却を検討している方はもちろん、エルメスの時計に興味がある方もぜひ最後までご覧ください。
この記事のポイント
- クリッパーは1981年登場、2018年頃に生産終了し、現在は中古市場でのみ入手可能。
- 舷窓モチーフの普遍的なデザインやヴィンテージとしての価値が、廃盤後の人気と価格上昇を支えている。
- 買取相場は状態やモデル(ナクレ、ダイヤ、クロノグラフ等)により大きく変動するが、一部モデルでは上昇傾向が見られる。
- 適切なメンテナンス(電池交換、オーバーホール)で長く愛用でき、幅広い年齢層に支持されている。
エルメス クリッパー 値上がり の背景を探る
まず、なぜ廃盤となったエルメスのクリッパーが値上がりしているのでしょうか。
その背景にはいくつかの要因が考えられます。
クリッパーが持つ人気の理由
エルメス クリッパーが約37年もの長きにわたり愛され、現在も人気が再燃している理由は、その唯一無二のデザインとブランド力、そしてアクセシビリティにあります。

- 象徴的なデザイン: 19世紀の快速帆船「クリッパー号」の舷窓から着想を得た丸いベゼルとビスのデザインが最大の特徴です。
一目でクリッパーとわかるこのデザインは、流行に左右されにくい普遍的な魅力を持っています。 - エルメスというブランド力: 世界最高峰のラグジュアリーブランドであるエルメスが手掛けた時計であるという事実は、品質への信頼と所有するステータスをもたらします。
- 種類の豊富さ: ステンレススチール、ゴールドプレートコンビ、多様な文字盤(色、ナクレ等)、サイズ、ブレスレット(Hブレス、革ベルト)、機能(クロノグラフ、GMT等)と、非常に多くのバリエーションが存在しました。
これにより、男女問わず、様々なスタイルに合わせて選ぶ楽しみがありました。 - 比較的手に取りやすかった価格帯: バーキンやケリーといったバッグと比較すると、クリッパーはエルメス製品の中では比較的手の届きやすい価格帯のモデルも多く、ブランドへの入門アイテムとしての役割も果たしていました。
これらの要素が組み合わさることで、クリッパーは生産終了後も根強いファン層に支えられ、ヴィンテージピースとしての価値が再評価されています。
クリッパーは本当にダサい?評価を検証

インターネット上などで、「エルメス クリッパー ダサい」といったキーワードを目にすることがあります。
なぜこのような評価が存在するのでしょうか。
以下のような理由が挙げられています。
- 見栄っ張りに見える可能性: エルメスという高級ブランド故に、自慢や見栄と捉えられる懸念。
- 服装とのミスマッチ: 時計だけが高級で服装と釣り合わない場合に悪目立ちする可能性。
- 「ファッションブランド」の時計というイメージ: 時計専門メーカーではないため、本格的ではないという先入観。
- 非自社製ムーブメント: ムーブメントがETA社など外部供給である点をマイナスと見る価値観。
- 女性向けというイメージ: 特に人気のあった小ぶりなモデルから、コレクション全体が女性向けと見られがち。
しかし、これらの評価に対しては、以下の点を考慮する必要があります。
- 主観性: 「ダサい」かどうかは個人の主観に大きく依存します。
「男性が着けているのがカッコイイ」という意見もあります。 - 歴史的背景: エルメスの時計製造の歴史は1927年からと長く、単なるファッションブランドの片手間ではありません。
- デザインの独自性と評価: 舷窓モチーフのデザインはユニークで完成度が高く、長年多くのファンに支持されてきた実績があります。
- 品質: 高品質なステンレススチール、傷つきにくいサファイアクリスタル風防、5気圧防水など、実用性と品質は確保されています。
結論として、「ダサい」という評価は、特定の価値観やブランド品への見方に基づく一部の意見であり、クリッパーのデザイン性、品質、歴史的人気を否定するものではありません。
むしろ、そのクラシカルな雰囲気がヴィンテージとして再評価されている側面もあります。
クリッパーのデザインの特徴

改めてクリッパーのデザインの主な特徴を見てみましょう。
- 舷窓モチーフのベゼル: 船の舷窓を模した丸いベゼルと、等間隔に配置された6つのビスがアイコンです。
- Hブレスレット: エルメスの頭文字「H」をかたどった駒が連なるブレスレットは、視覚的な特徴だけでなく、装着感の良さも評価されています。
革ベルトのオプションも存在しました。 - 多様な文字盤: アイボリー、ホワイト、ブラック、グレー、ブルー、ピンク、シェル/ナクレ(白蝶貝)など、多彩な文字盤カラーが存在しました。
インデックスのデザインも様々です。 - ケースサイズ: レディース向けのPM(約24mm)から、一回り大きいGM、さらに大きなメンズサイズ(36mm、38mm、40mmなど)まで、幅広いサイズ展開がありました。
- 素材と品質: 主に高品質なステンレススチールが使用され、ゴールドプレートとのコンビモデルもあります。
風防は傷に強いサファイアクリスタルが一般的で、日常生活防水(多くは5気圧)も備えています。
これらの特徴的なデザイン要素が、クリッパーの時代を超えた魅力を形成しています。
廃盤になったクリッパーの現状
エルメス クリッパーは、2018年頃に生産を終了しました。
これにより、新品での購入は不可能となり、入手方法は中古市場(リユース市場、ヴィンテージ市場)に限られます。
必然的に市場に出回る数は限られ、特に状態の良い個体や人気のモデルは希少性が高まっています。
この「手に入りにくさ」も、中古市場での価格、特に人気モデルの価格上昇に影響を与えていると考えられます。
ヴィンテージとしてのクリッパーの魅力

生産終了から時間が経過し、クリッパーは「ヴィンテージウォッチ」としての価値を持つようになりました。
特に、市場で多く流通しているのは1990年代から2000年代にかけて製造されたモデルです。
- 一点物の価値: 中古品は、一つ一つ状態や経年変化が異なります。
自分だけの特別な一本を見つける楽しみがあります。 - 歴史を感じさせるデザイン: 発表から時間が経過したことで、そのデザインはノスタルジックでありながらクラシックな魅力として再評価されています。
- 資産価値の可能性: 人気のあるヴィンテージウォッチは、将来的に価値が上がる可能性も秘めています。
クリッパーも、そのデザイン性とブランド力から、ヴィンテージ市場で注目されています。
特にマザーオブパール文字盤などは人気が高い特徴です。 - 世代間の違い: 長い生産期間の中で、バックル(留め具)の形状など、細かな仕様変更が行われています。
これらの違いは、製造年代を推定する手がかりとなり、コレクターにとっては魅力の一つです。
このように、ヴィンテージとしての魅力が、現在のクリッパー人気と中古市場での評価を後押ししています。
クリッパーの新品価格はいくらだった?
クリッパーが現行モデルとして販売されていた当時、その価格はモデルによって幅がありました。
これはあくまで生産当時の参考価格であり、現在の市場価値ではありませんが、過去の定価を知ることは中古価格を理解する上で役立ちます。
- クリッパークロノグラフ CL1.310: メーカー希望小売価格 330,000円
- クリッパークロノグラフ CL1.910: メーカー希望小売価格 315,000円 または 357,000円
- クリッパークロノグラフ CP1.910: メーカー希望小売価格 632,500円
これらの例から、クロノグラフのような複雑機構を持つモデルは比較的高価であったことがわかります。
一般的なクオーツモデルはこれらよりも手頃な価格帯(20万円台後半~)から設定されていたと考えられます。
一部で「新品価格50万円程度」という情報もありますが、これは特定の高価格モデルや生産終了間際の価格を指している可能性があります。
クリッパーの買取相場は?
現在、最も気になるのがクリッパーの買取相場でしょう。
「エルメス クリッパー 値上がり」という言葉が示すように、特に一部の人気モデルでは買取価格が上昇しているケースも報告されています (例:ダイバークロノ CP2.910の相場上昇)。
ただし、買取価格は以下の要素によって大きく変動します。
- モデル: リファレンスナンバー、素材(SS、GP、コンビ、ダイヤ、ナクレ等)、機能(クオーツ、自動巻き、クロノ、ダイバー等)。
- 状態: 時計本体の傷、汚れ、動作状況、ブレスレットのヨレ、ガラスの状態。
- 付属品: オリジナルの箱、保証書(ギャランティカード)、取扱説明書、余りコマの有無。
- 市場の需要: その時のトレンドや人気度。
【モデル別 買取相場目安(※状態・付属品・業者・時期により大きく変動します)】
モデルリファレンス/タイプ | 説明 | 推定買取価格帯 (円) | 主な要因 |
---|---|---|---|
CL4.210 | 標準 SS クォーツ レディース | 15,000 – 45,000 | 状態、文字盤色 |
CL4.220 | 標準 SS クォーツ レディース | 20,000 – 40,000 | 状態 (白文字盤は安定傾向) |
CP1.210 | 標準 SS クォーツ レディース (SMサイズ) | 30,000 – 50,000 | 状態 |
CL6.720 | SS/GP コンビ クォーツ メンズ | 30,000 – 45,000 | 状態 |
CL4.230 | SS クォーツ レディース, ダイヤベゼル | ~60,000 | 状態、ダイヤ |
CP1.321 | SS/PGP コンビ クォーツ, 白蝶貝文字盤 | ~120,000 | 素材(PGP, MOP)、状態 |
CP1.222 | SS クォーツ レディース, ダイヤベゼル外周 | ~140,000 | ダイヤ、状態 |
CL4.222 | SS クォーツ レディース, ナクレ, 小粒ダイヤベゼル | ~70,000 | 素材(MOP, ダイヤ)、状態 |
CP2.910 | SS ダイバークロノグラフ (自動巻き?) | ~200,000 | 機能、状態、時期 (上昇傾向) |
CL2.910 | SS ダイバークロノグラフ (クォーツ?) | ~85,000 | 機能、状態 |
CL6.710 | SS クォーツ メンズ | ~50,000 | 状態 |
※注意: 上記はあくまで調査に基づく推定価格帯であり、実際の買取価格を保証するものではありません。
状態や付属品、市場動向、買取業者によって価格は大きく異なります。
複数の業者に査定を依頼することをおすすめします。
クリッパーの資産価値について
「値上がりしているなら、クリッパーは資産になる?」と考える方もいるかもしれません。
確かに、クリッパーは中古市場で価値が再評価されており、他の多くのファッションウォッチと比較すると値崩れしにくい傾向があります。
特に状態の良い人気モデルや希少モデルは、購入時と同等か、それ以上の価格で売却できる可能性もゼロではありません。
しかし、時計を純粋な「投資対象」として考える場合は注意が必要です。
一部の高級時計ブランドの特定モデルのような急激な価格高騰を期待するのは難しいかもしれません。
買取相場は常に変動しますし、維持するためにはメンテナンス費用もかかります。
クリッパーは、「価値が下がりにくく、適切に維持すればある程度の価格で売却できる可能性のある、長く愛用できる時計」と捉えるのが現実的でしょう。
資産価値を少しでも維持・向上させたいのであれば、購入時のモデル選び(人気モデル、希少モデル)、そして何より良好なコンディションを保つための定期的なメンテナンスが重要です。
今後の エルメス クリッパー 値上がり と将来性
クリッパーの値上がり傾向は今後も続くのでしょうか。
将来性について、いくつかの側面から考えてみましょう。
メンズモデルのクリッパーの特徴
クリッパーには、男性向けのモデルも豊富にラインナップされていました。
- ケースサイズ: レディースのPMサイズ(約24mm)などに対し、メンズは36mm、38mm、40mm、ダイバークロノでは40mmを超えるものなど、より大きなサイズが採用されています。
- デザインと機能: スポーティなクロノグラフやダイバーモデル、第二時間帯表示(GMT)やパワーリザーブ表示を備えた複雑機構モデルなど、機能性を重視した選択肢がありました。
- ムーブメント: クオーツが主流ですが、自動巻き(機械式)ムーブメントを搭載したモデル(例:CP2.810 クラシック、CL5.710 パワーリザーブ)も存在します。
中古市場では、特に自動巻きモデルや、クロノグラフ、GMTなどの機能を持つメンズモデルは、その機械的な魅力や希少性から比較的人気が高く、15万円~30万円近い価格帯で取引されることもあります。
クロノグラフモデルの機能とデザイン
クリッパーの中でも特に人気の高いのがクロノグラフ(ストップウォッチ機能付き)モデルです。
- 機能性: 時間計測機能に加え、多くの場合デイト表示も備えています。
プッシャー(ボタン)操作でストップウォッチ機能を使えます。 - ムーブメント: クオーツ式(例:CL1.310, CL1.910)と、より複雑な自動巻き式(例:CP1.910, CP2.941)の両方が存在しました。
自動巻きモデルには約46時間のパワーリザーブを持つものもあったとされます。 - デザイン: インダイヤルとプッシャーがスポーティでメカニカルな印象を与えます。
ダイバー仕様のクロノグラフ(例:CL2.910, CP2.941)は回転ベゼルなどを備え、さらに力強いデザインです。
文字盤色も多様でした。 - 市場価値: 発売当初の定価も標準モデルより高く、中古市場でも人気があり、クオーツ式で10万円~15万円程度、自動巻きやダイバー仕様では12万円~30万円程度と比較的高値で取引されています。
機能性とデザイン性を兼ね備え、時計としての魅力を高めたクロノグラフモデルは、クリッパーコレクションの中でも特別な存在感を放っています。
クリッパーの本物と偽物の見分け方

人気モデルには残念ながら偽物(コピー品)が存在します。
中古品、特に個人間取引や信頼性の低いルートで購入する際は、真贋の確認が非常に重要です。
以下に、主なチェックポイントをまとめます。
【エルメス クリッパー 真贋鑑定チェックリスト】
チェック箇所 | 主な特徴 | 真正品の特徴 | 偽物の兆候 |
---|---|---|---|
裏蓋刻印 | ロゴ、型番、シリアル | 鮮明、深い、均一な線、正しいフォント | 滲み、浅い、不均一、ズレ、レーザー刻印のような薄さ |
文字盤 | 文字印刷、インデックス、仕上げ | 文字はシャープで滲みなし、正しいフォント、インデックスは正確な位置、表面は平滑 | 文字の滲み・掠れ、フォント違い、インデックスのズレ・曲がり、表面の波打ち |
ブレスレット/ケース仕上げ | 金属研磨、エッジ処理、革質 | 均一なポリッシュ/ヘアライン、滑らかなエッジ、高品質な革、丁寧なステッチ | 雑な仕上げ、不均一な筋目、粗いエッジ、ベルト側面の粗いライン、早期の腐食、劣悪な革質 |
バックル/リューズ | 刻印、形状 | 刻印はシャープで正しいバランス、リューズにHマーク | 刻印が不鮮明、バランスが悪い(例:縦長) |
ラグ(接続部) | 形状、仕上げ | 正確な形状、滑らかな接続、丁寧な仕上げ | 形状が異なる、仕上げが粗い |
全体的な品質感 | 重さ、質感、嵌合精度 | 適度な重み、高級感のある質感、しっかりとした作り | 軽い、安っぽい、部品のガタつき |
付属品 | 箱、保証書など | ロゴや印刷が鮮明、縫製が丁寧(ただし偽造品あり) | ロゴの色味やバランスがおかしい、印刷の滲み、縫製が雑 |
最も重要なのは「細部の品質」です。
真正品は細部まで丁寧に作られていますが、偽物はコスト削減のため、刻印の甘さ、仕上げの粗さ、文字盤のズレなど、どこかに妥協が見られることが多いです。
一つの点だけでなく、複数のチェックポイントを確認することが重要です。
不安な場合は、信頼できる販売店での購入を強く推奨します。
クリッパーの寿命とメンテナンス
「エルメスのクリッパー、どのくらい使えるの?」という疑問について解説します。
時計の寿命は、ムーブメントの種類とメンテナンス状況に大きく左右されます。
- 搭載ムーブメント: クリッパーの多くはスイス製のクオーツムーブメント(電池式)を搭載しています。
一部のメンズモデルやクロノグラフには自動巻き(機械式)ムーブメントも採用されています。
ムーブメントはETA社など外部の専門メーカーから供給されていました。 - 潜在的な寿命: 適切な定期メンテナンスを行えば、20年から30年程度は十分に使用可能とされています。
しかし、メンテナンスを怠ると寿命は大幅に短縮し、10年程度で不具合が出る可能性もあります。 - EOL機能: 多くのクオーツモデルには、電池残量が少なくなると秒針が数秒おきに動くEOL(電池寿命切れ予告)機能が搭載されており、電池交換時期の目安となります。
クリッパーを長く使うためのメンテナンススケジュール(目安)
メンテナンス種類 | 対象ムーブメント | 推奨頻度(目安) | 主な考慮事項 |
---|---|---|---|
電池交換 | クオーツ | 1.5年~3年ごと、またはEOL作動/電池切れ時 | 液漏れによるムーブメント損傷防止のため、切れたら放置せず速やかに交換 |
防水検査 | 全て | 2年ごと、または電池交換/OH時 | 内部への湿気・塵の侵入防止 |
オーバーホール | クオーツ | 4年~7年ごと | 分解洗浄、注油、調整、部品点検 |
オーバーホール | 機械式/自動巻き | 3年~5年ごと | クオーツより頻度高 |
※注意: 上記頻度は一般的な目安であり、使用状況によって異なります。
クリッパーは堅牢に作られていますが、メンテナンスフリーではありません。
特にクオーツモデルの電池切れ放置は厳禁です。
定期的な専門家による点検・整備(オーバーホール)が、長期的な性能維持と価値保持の鍵となります。
エルメス正規店や信頼できる時計修理専門店で相談しましょう。
クリッパーが似合う年齢層とは?
エルメスのクリッパーは、そのクラシックで上品、かつスポーティさも併せ持つデザインから、非常に幅広い年齢層にマッチする時計です。
- 20代~30代: 上質でタイムレスなデザインは、初めての高級時計としても最適です。
ビジネスからカジュアルまで対応でき、洗練された印象を与えます。 - 40代~50代: エレガントで落ち着いた雰囲気が、大人の魅力を引き立てます。
コンビモデルやダイヤモンド付きモデルも上品に着けこなせます。
ヴィンテージとしての風格も増してきます。 - 60代以上: クラシカルなデザインは、年齢を重ねた方の手元にも自然に馴染みます。
長年愛用してきたような、こなれた雰囲気を演出できます。
結論として、特定の「似合う年齢層」というものはなく、個々のファッションスタイルやライフスタイルに合わせて、どの年代の方が身につけてもその魅力を発揮してくれる、非常に汎用性の高い時計と言えます。
クリッパー購入時の注意点
中古でクリッパーを購入する際に、後悔しないための注意点をまとめます。
- 信頼できる販売店を選ぶ: 実績のある中古時計専門店、質店などが安心です。
オンラインマーケットプレイスやオークションを利用する場合は、出品者の評価や商品説明、写真を慎重に確認しましょう。 - 状態をよく確認する:
- 外装: ケース、ブレスレット、ガラスの傷や打痕、文字盤の劣化(シミ、腐食)、針の状態。
- 動作: 時計の精度、日付変更、クロノグラフ機能など、搭載されている機能が正常に作動するか。
- ブレスレット: サイズ調整が可能か、バックルはしっかり留まるか。
- 付属品の有無を確認する: 箱、保証書、説明書、余りコマなどが揃っているか。
特に保証書は真贋の補助情報にもなり得ます。 - 相場を把握しておく: 事前に希望モデルの相場を調べ、極端に安い場合は状態や真贋に注意が必要です。
- 真贋を確認する: 前述のチェックポイントを参考に、可能な範囲で確認します。
- 保証やアフターサービスを確認する: 購入後の保証期間や、メンテナンスの相談が可能かを確認しましょう。
これらの点に注意して、納得のいく一本を見つけてください。
クリッパーの価値を保つために
手に入れたクリッパーの価値をできるだけ長く保つためには、「適切なメンテナンス」と「丁寧な扱い」が不可欠です。
- 定期的なメンテナンス: 推奨されるスケジュールで電池交換やオーバーホールを実施します。
- 衝撃・磁気・水を避ける: 精密機械であるため、落下、強い磁気、防水性能を超える水濡れは故障の原因となります。
- 保管方法: 汚れを拭き取り、湿気の少ない場所で保管します。
購入時の箱があれば活用しましょう。 - 付属品の保管: 将来の売却も考慮するなら、箱や保証書、余りコマは大切に保管します。
日々の丁寧な扱いと定期的なケアが、クリッパーとの長い付き合いと価値保持に繋がります。
エルメス クリッパー 値上がり に関するまとめ
この記事で解説した「エルメス クリッパー 値上がり」に関する内容をまとめます。
- クリッパーの基本情報: 1981年発表、2018年頃生産終了。
舷窓モチーフが特徴。
現在は中古市場でのみ入手可能。 - 人気の理由: 象徴的なデザイン、エルメスのブランド力、豊富なバリエーション、比較的手頃だった価格帯。
- 「ダサい」評価について: 一部の意見であり、主観や特定の価値観に基づくもの。
デザイン性や品質は高い。 - デザインの特徴: 舷窓ベゼル、Hブレスレット、多様な文字盤・サイズ、高品質な素材(SS、サファイアクリスタル等)。
- 廃盤と現状: 生産終了により希少性が高まり、中古市場でのみ流通。
- ヴィンテージとしての魅力: 1990s-2000sモデルが中心。
一点物、歴史、資産価値の可能性。
ナクレ文字盤などが人気。
バックル形状で年代判別も。 - 過去の新品価格(参考): クオーツは20万円台後半~、クロノグラフは30万円台~60万円台などモデルにより様々。
- 現在の買取相場: 全体的に堅調、一部モデルは上昇傾向。
状態・モデル・付属品で大きく変動(例:標準クオーツ1.5~4.5万円、人気クロノ~20万円)。 - 資産価値: 値崩れしにくいが、投資対象としては注意が必要。
状態維持が鍵。 - メンズモデル: 大きめサイズ、自動巻きや複雑機構(GMT、パワーリザーブ、ダイバー)も存在。
比較的高値傾向。 - クロノグラフモデル: スポーティな人気モデル。
クオーツ/自動巻きあり。
ダイバー仕様も。
10万円~30万円程度の価格帯。 - 本物と偽物の見分け方: 裏蓋刻印、文字盤、仕上げ、金具、ラグ、全体感、付属品をチェック。
細部の品質が重要。
信頼できる店での購入推奨。 - 寿命とメンテナンス: 適切ケアで20~30年使用可能。
クオーツ電池交換(1.5~3年)、防水検査(2年毎)、OH(クオーツ4~7年、機械式3~5年)が重要。
電池切れ放置は厳禁。 - 似合う年齢層: 幅広い年代にマッチする普遍的デザイン。
- 購入時の注意点: 信頼できる店選び、状態・付属品・真贋・相場の確認、保証チェック。
- 価値を保つ方法: 定期メンテナンス、丁寧な扱い(衝撃・磁気・水濡れ注意)、付属品保管。
エルメス クリッパーは、生産終了後もその価値と人気を保ち続けている、エルメスを代表するタイムピースの一つです。
この記事が、クリッパーに関するより正確な情報を提供し、皆様の理解を深める一助となれば幸いです。
参考文献
- エルメス公式サイト | Hermès – エルメス-公式サイト *(※ブランドの公式情報源として)*
- エルメス クリッパー|レディース腕時計専門店 通販サイト ベティーロード *(※中古市場の情報やモデル解説が豊富なサイト例。CL1.310の過去定価情報含む)*
- 【HIROB】VINTAGE HERMES『クリッパー』|HIROB(ヒロブ)|BAYCREW’S STORE *(※ヴィンテージウォッチの視点からの解説があるサイト例)*
- 時計 エルメス クリッパー一覧 – 札幌KAKU質店LIPS *(※CL1.910、CP1.910等の過去定価情報含む中古販売サイト例)*